「DMG森精機 工作機械版SDV(Software Defined Vehicle)」

出典:「DMG森精機株式会社公式サイト(https://www.dmgmori.co.jp/)」

2019年から工作機械のソフトを5G回線を用いて
インターネット上でアップロードできるように
技術開発をされている。

工作機械版のSDV(Software Defined Vehicle)だ

通常、工作機械メーカにソフトのインストールをお願いすると
納期は早くても1か月から2か月はかかる。
営業さんも口には出さないが

「納期がかかるのは当然です」

と顔にしっかり書いてある。

事情は分かる。

プログラム(マクロプログラム)は言ってみれば手作りだ。

アルゴリズムを一からつくるわけではないが
今までつくった実績があるプログラムをベースにしても
カスタマイズ、手直し、デバック等が必要であり
手間がかかってしようがない。
当然、そこまで技術者が介在すると、費用も高い。

そして、そのプログラムをインストールするのに
サービス員を派遣する必要があり、その日程調整の時間もさらにかかる。
サービス員の人工がかかるので、これまた高い。

一方で、少し先を行っていたのは、FANUCさん。
FANUCのCNC(Computer Numerical Control ※工作機械の頭脳のこと)の中に
NCオプションという色んな機能のオプションがあるが
実はこれはデフォルトで実装されているものも多く
オプションのパラメータ(ビット)を「0」から「1」に設定変更するだけで
使えるようになるのである。

ただし、サービス員の派遣が必要であり
ユーザでは勝手にできない。
もちろん、有償。
商売がとてもお上手だ。

一方、DMGさん。
これを5G回線を使って、ユーザが自分でソフトをアップロードできるように
頑張っているのだ。
やはり、No1を走るメーカには先見の目がある。
ただし、おそらく良いお値段はするのであろう・・・
付加価値だからしょうがない。

ユーザは待てない。
工作機械メーカさんには、取引先への納期が一日でも遅れる緊迫感は
とうてい理解できまい。

それに、欲しいものはいますぐ欲しい。

先日、ディーラにハリアーを試乗するため
足を運んだが、納期が1年と言われた。

待てない・・・

たまらず、中古で程度の良いものを検討することにした。

視点を大きくすると、某国の建機メーカは、コロナ下で
船が港から出航できず、結果、納期遅れを起こしたサプライヤをきった。
コロナに学び、地産地消の方針に転換した。

そう、ユーザは待てないのである。

工作機械メーカさんは、納期はチャンスであると同時に
機会損失のリスクでもあるということを理解していらっしゃらない。

だからは、私はDMGさんに期待する。

あわよくば、うちのOKKの5軸に
いま流行りのギヤミーリングのソフトをインターネット上からインストールできませんか?

やっぱり無理?

 

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