出典:「ericclapton.com(https://ericclapton.com/)」
出典:[YouTube]「Before You Accuse Me (Take a Look at Yourself)」
by Eric Clapton (originally released by Bo Diddley)
使い古された言い回しで恐縮ですが
「工作機械は人の心を持っているか?」
答えは「イエス」
昔の方は、工作機械に名前を付けていました。
例えば、
「太郎」
とか
「南極1号(失礼・・・)」
とか
作業後、機内の切粉を掃除し、カバーをウエスで拭いて
「今日もお疲れさん」
と、1日の終わりに労っていました。
さらに、
「あの子は今日調子悪いよ」
と、自分の家族のように扱い、擬人化していました。
一方で、メーカさんならご同意いただける方もいらっしゃるかもしれませんが
「お客の要望を引合の時点から丁寧に聞き取り」
「技術陣を巻き込み、ニーズに応え、提案し」
「レスポンスを早く」
こうしてユーザとつくり上げた機械は
なぜか立会検査をスムーズに通過する優良児。
出荷後も不具合が発生することはなぜか少ない。
その一方で、
「適当な営業が(失礼・・・)」
「適当に機械を提案し」
「安さだけで決める」
こうすると、なぜか機械はへそを曲げる・・・
工作機械の七不思議の「あるある」です。
ただし、時代は変わりました。
工作機械は今は英数字で呼ばれます。
特に大企業では、工作機械は(ここではランナーと表現しましょうか)
嫁入り/婿入りした時から耐久レースを走らされます。
「切粉清掃は?」 ⇒ 「しない」
「油がなくなったら?」⇒「給油は機械のアラームが出たときだけ」
「アラームがでたら?」⇒「不調の兆候があっても無理して使う。アラームはリセットする」
そして、走者が倒れるとメーカが呼ばれ、それでも立ち上がることができなければ
次のランナーにバトンが渡されます。
それでも文句一つ言わない彼ら彼女ら。
南極1号に夜道で刺されて文句は言えません。
さらに時代は変わっています。
大陸では
「工作機械」=「PC」
です。
日本の工作機械メーカさんは
「うちの機械は20年以上持ちますから~」
とよく言いますが、それは中国では求められていません。
10年も持てば良いのです。
古くなったら買い換えます。
そうです。パソコンのような扱いです。
さらに、これは某トラックメーカの話ですが
彼ら彼女らも大変失礼ですが、切粉清掃は基本的にしません。
一度、自動化ラインを見せて頂きましたが、機内は切粉だらけです。
当然、切粉がたまると、ボールネジ等の構成部品に悪影響を与えます。
でも、メンテナンスはしないのです。
(直すのは壊れた時だけ)
では、今、生産技術陣はどうしようとしているのかと述べますと
メーカに切粉が堆積しない機械をつくらせようとしているのです。
一方、取扱説明書にはこう書いています。
「機械稼働前及び稼働後は切粉の清掃を行ってください」
「給油は適宜行ってください」
「1年に1回は作動油タンクや切削油タンクの清掃を行ってください」
これを逆手にとって、ある営業の方からこう言われました。
「取説に上記のとおり記載がございます。
従いまして、今回の不具合はメーカ責任保障対象外ですので
有償修理とさせて頂きます」
しぶしぶ承諾いたしましたが
後日、その営業の方は社有車が新車にも拘わらず故障したときに
ディーラに文句を言ったところ、
「メータを見ますと、急に長距離運転をなさっていますね?
新車は最初の数千キロは慣らし運転が必要と取扱説明書に記載させていただいております
従いまして、今回は弊社保障対象外とさせて頂きます」
と言われ、グチッていらっしゃいました。
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